このように球の外側にむかって
ぼんやりと薄まっていくさまを
「ハロー」と呼んでいることから、
ダークマターが銀河を包み込んでいるさまを
「ダークマター・ハロー」と呼んでいます。
銀河全体が目に見えないもので
包み込まれているというのは衝撃的なことですが、
CMBの温度マップ、
銀河系の重力レンズ効果、
銀河系の回転、
これら3つの分析結果を踏まえると、
認めざるを得ません。
そして、
我々の太陽系はダークマター・ハローの中で
回転運動していることになります。
ダークマターの正体…
「恒星のなり損ね」ではなかった
ダークマターの存在が明らかになった当初は、
「目には見えないけど大きな質量をもつ天体、
つまり恒星になり損ねた天体やブラックホール、
白色矮星などが、
その正体ではないか?」と考えた研究者も多くいました。
残念ながら、
この可能性は低いということが観測的に示されています。
こういった仮想の天体は
MACHO(MAssive Compact Halo Objectの略でマッチョ)
と呼ばれています。
その名の通り、
服の下がムキムキ(目には見えないが
大きな質量をもつこと)のイメージですね。
仮に銀河系の回転速度を説明できるほど
たくさんのMACHOが
ダークマター・ハローの中に存在すれば、
遠くの銀河系と地球の間をMACHOが
頻繁に横切るはずです。
つまり、
その際にはMACHOによる重力レンズによって、
遠くの銀河系の明るさや像が変化したりする
現象が観測されるはずです。
MACHOの探索は1990年代に
精力的に行われましたが、
そのような現象は有意に観測されませんでした。