鏡を見るたびに増えている気がする白髪。
「年齢のせいだから仕方ない」と思う一方で、
白髪を黒髪に戻す食べ物などの
情報も多々見受けられます。
実際、髪の色を作るメラニン色素は、
体内のさまざまな栄養素の
働きによって作られています。
栄養バランスが偏っていると、
髪の色にも影響が出やすくなることは
考えられます。
白髪が多い人に不足しがちな栄養素と、
積極的に摂りたい食材、
そして白髪と食生活の関係性について、
保健師やメンタルヘルススペシャリストの
資格を持つ株式会社TAYORI
代表取締役・奥野実羽心さん
監修のもとお届けします。
白髪が多い人に
不足しがちな栄養素とは
髪の黒色を作るメラニン色素は、
アミノ酸の一種であるチロシンを材料に、
チロシナーゼという酵素の働きによって作られています。
この一連のプロセスに深く関わる栄養素が不足すると、
髪の色に影響が出やすくなります。
不足1 銅を含む食材
銅は、チロシナーゼという酵素を
活性化させるために欠かせないミネラルです。
銅が不足すると、
メラノサイト自体が元気であっても、
メラニン色素を十分に作れなくなる可能性があります。
レバーや牡蠣、ナッツ類、ごまなどに多く含まれています。

ナッツの食べ過ぎ、なぜ危険?デメリットと摂取量の目安、
不足2 亜鉛・鉄を含む食材
亜鉛は、活性酸素を取り除く
抗酸化酵素の働きに関わっており、
メラノサイトを酸化ストレスから
守るサポートをします。
鉄は全身への酸素供給に関わり、
頭皮や毛根の健やかな働きを支える栄養素です。
牡蠣や赤身肉、レバー、
あさりなどに豊富に含まれています。

亜鉛を多く含む食べ物・食材
不足3 ビタミンB群を含む食材
ビタミンB群、とくにビタミンB12や葉酸、
パントテン酸は、
細胞の代謝やメラノサイトの機能維持に
関わっているとされています。
レバーや卵、魚介類、緑黄色野菜などから
摂ることができます。

ゆで卵は1日何個まで食べていい?毎日食べる効果と注意点
白髪対策のために
摂りたい食材はこれ!
ここまでご紹介した
栄養素を効率よく摂れる食材として、
レバー、牡蠣、あさりなどの魚介類、
黒ごまやナッツ類、大豆製品、卵、
緑黄色野菜が挙げられます。

これらの食材に共通するのは、
メラニン生成に関わる複数の栄養素を
同時に含んでいる点です。
たとえば、レバーには銅、鉄、ビタミンB群が
バランスよく含まれており、
効率的に栄養を補える食材のひとつといえます。
特定の食材ばかりに偏らず、
いろいろな食材を組み合わせて
摂ることを意識してみてください。
食生活を改めれば白髪は減るのか?
白髪と食生活の関係性
食生活の見直しは、
白髪の進行をゆるやかにする
サポートにはなり得ますが、
それだけで白髪が確実に減ったり、
黒髪に戻ったりすると言い切ることはできません。
白髪の背景には、
栄養状態だけでなく、
加齢や遺伝、
ストレスによる酸化ストレスの蓄積など
複数の要因が絡み合っています。
栄養バランスを整えることは、
髪や体全体の健康を支える土台として大切ですが、
「これを食べれば白髪がなくなる」という
単純なものではないと理解しておくことが大切です。
コーヒーをやめると白髪が減るって本当?

「コーヒーをやめたら白髪が減った」という
体験談を見かけることがありますが、
コーヒーが白髪を直接引き起こすという
明確な科学的根拠は、
現時点では確認されていません。
コーヒーに含まれるカフェインが
血管を収縮させる作用や、
焙煎の過程で生じる過酸化水素の
影響を指摘する声もありますが、
これらはあくまで間接的な可能性の域を出ません。
コーヒーをやめて改善を感じた方の多くは、
あわせて睡眠やストレス管理など、
生活習慣全体を見直したことが
影響している可能性も考えられます。
ただし、
コーヒーを大量に飲む習慣や、
食事の代わりにしてしまう習慣は、
栄養バランスを崩す一因になり得るため、
適量を意識するに越したことはありません。

「コーヒーやめたら若返った」って本当?
白髪の1番の原因は。
黒髪に戻せる?
白髪のもっとも大きな原因は、
加齢にともなうメラノサイトの機能低下です。
毛根には、
メラノサイトのもとになる
色素幹細胞が存在していますが、
年齢を重ねるにつれてこの細胞が徐々に減少し、
メラニン色素を作れなくなることで、
髪が白くなっていきます。
遺伝的な要因も大きく関わっているとされています。

とはいえ、
これはすべての白髪に当てはまるものではなく、
限定的なケースとして捉えておくのが適切です。
過度な期待をせず、
今ある髪を健やかに保つという視点で
向き合うことをおすすめします。
白髪ができやすい人の特徴とは
白髪ができやすい方には、
いくつかの共通した特徴が見られます。
両親や祖父母に白髪が多かった方は、
遺伝的な影響を受けやすいとされています。
そのほか、慢性的なストレスを抱えている方、
喫煙習慣がある方、睡眠不足が続いている方、
偏った食生活を送っている方も、
白髪ができやすい傾向があります。
これらはいずれも、
体内の酸化ストレスを高めたり、
メラノサイトへの栄養供給を妨げたりする
要因になり得るためです。
なお、急激に白髪が増えた場合は、
甲状腺の病気や自己免疫疾患が
背景にあることもあるため、
気になる方は一度医療機関に
相談してみるとよいでしょう。

白髪は遺伝する?「白髪になりやすい人」によくある3つの特徴
白髪は抜いたほうがいい?
抜いたらダメ?
「白髪を抜くと、
まわりの髪まで白髪になる」という話はよく聞きますが、
これは医学的な根拠のない俗説です。
1本の白髪を抜いたからといって、
周囲の髪がすぐに白くなるわけではありません。
ただし、白髪を抜くこと自体はおすすめできません。
髪を引き抜く際には毛根に強い力がかかり、
毛穴や毛根にダメージが蓄積していきます。
同じ場所から繰り返し抜いていると、
髪が生えにくくなったり、
次に生えてくる髪がうねりやすくなったりすることがあります。
気になる白髪は、抜くのではなく、
根元近くで丁寧にカットするようにしましょう。
見習いたい!
白髪が少ない人に共通する生活習慣
白髪が少ない方に共通しているのは、
特別なことというより、
地道な生活習慣の積み重ねです。
バランスの良い食事を意識し、
銅や亜鉛、鉄、ビタミンB群などを
まんべんなく摂ることが土台になります。
あわせて、
禁煙や十分な睡眠時間の確保、
ストレスをためすぎない工夫も大切です。
頭皮の血行を促すマッサージや、
紫外線から頭皮を守る習慣も、
髪の健やかさを支える要素になります。
特別な対策よりも、
こうした基本的な生活習慣を無理なく続けていくことが、
結果的に髪の健康につながっていくのです。

なぜ…白髪が急に増えた、原因は?病気か、
ただのストレスか[医師監修]
<pre class="moz-quote-pre"> </pre>