「姿勢ウォーキング」は、

SNSでじわじわ人気が広がっている

新しい歩き方である。

 

ここ数週間で検索数が一気に増えており、

これから大きなトレンドになるだろうと

フィットネスの専門家たちは話している。

 

 

そもそも“歩くこと”は、

今では立派な運動として注目されている。

 

手軽で続けやすいだけでなく、

負荷もきちんとかけられる。

 

最近は「ラッキング」や

「日本式インターバルウォーキング」など、

 

歩くことで心肺や体づくりに

効果が出るトレンドも話題。

 

 

ただ、“姿勢ウォーキング”が

フォーカスしているのは、

もっと根本的な部分。

 

「歩くとき、身体をどう使っているか」

という点なんだそう。

 

 

姿勢ウォーキングとは?

 

プロテインワークスのスポーツ専門家、

レイザー・リチャードソン氏はこう説明する。

 

 

「簡単に言えば、
ウォーキングは“意識してまっすぐ歩く”ということ。
肩をリラックスしつつ開き、
頭は背骨の真上。前に倒さず、
コアを軽く使う。
そしてスムーズでバランスの良い歩幅で歩くことだ。
他の運動のように距離やスピードを気にするのではなく、
“どう動くか”に集中するのがポイントである」

デスクで座っているときの

姿勢の悪さには気づいても、

歩くときの姿勢まで意識している人は少ない、

とリチャードソン氏は続ける。

 

 

「実際は歩いているときの姿勢のほうが、
筋肉・関節だけでなく、
消化や呼吸、
エネルギーまで影響する」
「歩いている間は身体が動いていて、
重力の影響も強く受ける。
頭が前に出たり背中が丸まったりすると、
関節に負荷がかかるだけでなく、
内臓が圧迫される。
座っている時よりも悪影響が出やすい」

つまり、

ただ背筋を伸ばせばOKという話ではない。

 

ピラティス経験者ならわかるように

“良い姿勢”は意外と難しく、

小さな動きや意識がたくさん必要になる。

 

 

姿勢ウォーキングの5つのメリット

 
 
ロンドンの理学療法士ミリー・リンジー氏は
 
以下のように話す。
 
 
「歩くこと自体が低負荷の有酸素運動として優秀だが、
姿勢ウォーキングならコア・背中の下部・
お尻の筋肉も同時に鍛えられる」

さらに、

続けることで普段の姿勢が良くなり、

ケガ予防にもつながるという。

 

 

 

スマホを見ながら前かがみで歩く人、

長時間デスクワークで猫背になっている人は多い。

その結果「ストレートネック」など姿勢由来の

不調が増えているそう。

 

 

ここからは リチャードソン氏による、

姿勢ウォーキングがもたらす効果を説明! 

 

 

1. 消化がよくなる

前かがみで歩くと胃や腸が圧迫され、

消化がスムーズに進まなくなる。

背骨を伸ばし、

頭を身体の真上に置くことで

お腹まわりに余裕ができ、

食べたものが流れやすくなる。

 

 

2. 呼吸が深くなる

良い姿勢は横隔膜や肺がしっかり広がるため、

酸素が入りやすい。

スマホを見るときのような

“首が斜めになる姿勢”を避けることで

呼吸がラクになり、疲れにくくなる。

 

 

3. 首・肩・腰の痛みが減る

下を向いて歩くと、

首や背骨に負担がかかりがち。

頭を肩の真上に置いて歩くことで、

背骨が整い、

慢性的な痛みの予防につながる。

 

 

4. エネルギーと気分が上がる

「姿勢はホルモンや気分にも影響する」

というリチャードソン氏の言う通り、

胸を開いて歩くとストレスが減り、

自信も出る。

“ホットガールウォーク”の機能的バージョン、

といったところである。

 

 

5. 身体の動きがスムーズになる

姿勢が整うとムダな力が抜け、

動きが効率的になる。

結果としてカロリー消費がアップし、

ケガもしにくくなる。

 

 

姿勢ウォーキングのコツ3つ

 

リンジー氏が初心者向けに挙げているポイントは以下の通り。

 

 

1.前を見る

(顎の下にリンゴがあるイメージ)

頭は重いため、下を見ると首に大きな負担がかかる。

 

 

2.肩を後ろ&下に引く

背中の筋肉が働き、

スマホ姿勢のような前かがみを防ぐ。

肩と耳が一直線になる位置が目安。

 

 

3.コアを軽く使う

おへそを背骨に近づけるイメージで。

腰が反りすぎず、

中立のポジションを保ちやすくなる。