1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
|


|
2026/2/12
|
|
孫正義が「6兆円出資」を 回収する“驚きの方法” カギを握る日本の モノづくり企業とは? |
|
孫正義が「6兆円出資」を回収する“驚きの方法”カギを握る日本のモノづくり企業とは?
ソフトバンクグループを率いる孫正義氏が、 史上最大の賭けに出た。
ChatGPTを開発した米オープンAIに 総額6兆円超の大型出資を実行しているのだ。
AIが人間の知性を超える時代を、 夢物語ではなく現実のものにするために 孫氏は勝負をかけた。
その裏には、 米国のソフトウエアと 日本のハードウエアの新結合も秘められていそうだ。
孫正義が6兆円も投資する相手とはソフトバンクグループ(SBG)は2025年12月31日、 米オープンAIへの225億ドル (1ドル=156円で約3兆5000億円)の 追加出資が完了したと発表した。
外部資金も含めて、 オープンAIへの SBDの投資規模は400億ドル (約6兆2400億円)にも上る。
この超大型案件は、 世界のAI関連企業への出資の中でも 史上最大といわれている。
SBGを率いる孫正義氏は、 これまでも企業家の資質を見極め、 他社に先駆けて出資してきた。
孫氏は今回、オープンAIのサム・アルトマン 最高経営責任者(CEO)に賭けたといえる。
オープンAIはChatGPTを公開してから 2年ほどの間、「推論モデル」開発を 加速させ先行者利得を得ることができた。
ただし、 25年1月の中国ディープシークショック、 11月にグーグルが「ジェミニ3」を発表したことなど、 ライバルの追い上げは熾烈化している。
SBGによる巨額出資が実を結ぶか否か、 今後の展開で不確実な点は少なくない。
そもそも、 なぜ孫氏はそれほどまでにアルトマン氏に 入れ込むのか。
軸となる計画と2人をつなぐビジョン、 実現したい世界観とは――実はアルトマン氏は、 AIデバイス創出のため日本企業と 連携する考えを持っているようだ。
資本関係の強化は、 米国のソフトウエアと日本のハードウエアの 新結合も秘められていそうだ。
とはいえ課題も山積している。
早速、オープンAIと協業する、 オラクルの財務が悪化するなど 懸念材料も浮上している。
リスクが顕在化すると、 SBGの経営にも大きな影響が及ぶことになる。 巨額投資を成果につなげるために必要なことを、 順を追って見ていこう。
なぜSBGはオープンAIに入れ込むのかこれまでもSBGは世界の有力な ITスタートアップや新興企業に投資し、 その企業が業績を拡大したり IPO(株式の新規公開)したりすることで成長してきた。
代表例の一つが、 中国のIT大手アリババグループへの出資だ。
孫氏は、 アリババ創業者のジャック・マー氏と会談した際、 たった5分ほどだったがそのビジョンに 共感し出資を決めたという。
そして見事、SBGの業績拡大につなげた。
翻って今回のオープンAIへの出資比率引き上げは、 過去の投資事例と比べても規模が大きい。
24年9月に出資を始めて以降、 孫氏は矢継ぎ早にオープンAIへの投資を増やしている。
SBG単体での出資比率は約11%、 投資総額は累計347億ドル(約5兆4000億円)に上る。
25年末の追加出資完了によって、 投資金額ではマイクロソフトを上回った。 なぜ孫氏はアルトマン氏を高く評価し、 その手腕に高い期待を寄せるのか。
軸となるのが、 米トランプ政権が支援する「スターゲート計画」だ。
SBGは、オープンAIとオラクルと 共同で計画を実行している。
現時点で判明している投資規模は、
最大5000億ドル(約78兆円)。
アルトマン氏は、スターゲート計画を通して AIを企業の事業運営だけでなく、 社会インフラ分野に持ち込もうとしている。
マニュアル化できる業務(形式知)はAIに 任せることで、 経済や社会の運営をより効率化したい狙いがある。
そうした世界が実現されれば、 私たちは、感覚や経験など「暗黙知」の 分野に集中できるようになる。
具体的には、 経済分析やジャーナリズム、 芸術などの分野が挙げられる。
さらに、 「超人工知能」(ASI)と呼ばれる AIが人間の知性を超える時代の 到来も見据えられている。
AIが人間と協働することで、 全く新しい医薬品やエネルギー創成法を 発見するなどだ。
夢物語を現実のものにするために、 孫氏は400億ドルもの資金を投資している。 孫氏は、 勝負をかけたといっても過言ではない。 買収先がソフトからハードへ拡大するワケアルトマン氏の構想を早期に実現するため、 SBGはハードウエア分野にも進出し始めた。
象徴的な取り組みが、 スイス重電大手ABBから 産業用ロボット事業を買収したことだ。
これまでの買収は英アームのように ソフトウエア分野がメインだったが、 最近はハードウエア分野にも拡大している。
オープンAIが開発する新しい推論モデルを 実社会に導入し、
AIが自律的に人間と協働する世界を実現する アルトマン氏と孫氏のビジョンは一致している。
SBGが、エヌビディア株を全売却したのは、 株価の割高感が高まったことに加えて アルトマン氏をより強力に支援する資金の 確保が目的だったはずだ。
今後も保有株式を売却したり、 株価の割高感が高まったことに加えて アルトマン氏をより強力に支援する 資金の確保が目的だったはずだ。
資金を借り入れたりしてソフトとハードの 両面からオープンAIとの協業を深めるだろう。
問題は、 それが本当にSBGの長期的な業績拡大に つながるか否かだ。
投資ビジネスと、 ロボットなどのモノづくりは異なる。
投資ビジネスの基本は、 コストが低いところで資金を調達し、 より高い収益率が見込める企業などに 投融資することだ。
対して、 投資や買収を重ねただけでは、 高付加価値のロボットなど AIデバイスが創出できるとは限らない。
特に、米国では熟練の職人が枯渇している。 人件費や土地の取得コストも高い。
米国と中国の対立により、 オープンAIなどが中国企業にロボットの製造を 委託することも難しい。
AIロボットの実用化に向けては、 SBGと日本企業との連携の重要性が高まるだろう。
実はアルトマン氏も、 AIデバイス創出のため日本企業と 連携する考えを持っているようだ。
オープンAIがSBGとの資本関係を強化した狙いに、 米国のソフトウエアと日本のハードウエアの 新結合も秘められていそうだ。
日本の素材、工作機械、制御装置、 ロボット関連企業は国際的な競争力を有している。
孫氏が国内企業と提携することも、 AIデバイスの製造に関して、 ひいては巨額投資を成功に導く ピースの一つといえる。
巨額投資を実らせるのに絶対欠かせないことSBGがオープンAIへの巨額投資を 成果につなげるために必要なことを、
まとめよう。
まず、中長期視点で、 SBGの業績が安定することは欠かせない。
投資ビジネスという特性上、 世界の景気循環や金融市場の 環境変化の影響は大きい。
仮に世界的に株価が下落すると、 SBGの業績は悪化するだろう。
その場合、信用力は低下し、 借り入れの返済を急がなければならなくなる。
そうなると、 AI分野への出資ペースは鈍化するはずだ。
つまり、 投資のリスク管理を徹底することに加えて、 金融ビジネス以外の分野で 収益源を確立する必要もある。
また、 スターゲート計画で協働する企業にも 目を配らせなければならない。
25年秋ごろから、
オラクルの財務内容が悪化している。
データセンターへの投資が急増したせいで 借り入れが増加したのだ。
AIの開発には計算能力の拡張が欠かせない。
SBGがオラクルに出資する 必要性も出てくるかもしれない。
そして、 オープンAIに対するライバルの動向も見逃せない。
グーグルが発表した新型AI・ジェミニ3の性能は、 ChatGPT以上と評価されている。
中国でも新興IT企業がAIの 推論性能の向上を競っている。
あるいは、 AIデータセンターを宇宙に構築する考えも増えた。 アルトマン氏も、 再利用可能なロケット事業への参入を考えているようだ。
オープンAIの事業領域は加速度的に拡大し、 必要な資金・資材・人材は増えるだろう。
SBGがアルトマン氏の構想を実現するために、 投資以外の分野での経営幹部を 増やす必要性が高まるとみられる。
投資の世界で高い実績を上げてきた孫氏といえども、 一人でできることには限りがある。
SBGが、AIやロボティクス、先端素材、 ロケット開発などに精通した人材を 確保できるかは大きな課題だ。
さらにいえば、 オープンAIへの巨額投資の成果を刈り取るには、 当面の間、SBGが大規模な 経営資源の提供を続けることが必要だ。
SBGの利害関係者に向けて、 どの時点でどれくらいの収益などをコミットするか、 孫氏の経営手腕が問われている。
<参考: 多摩大学特別招聘教授 真壁昭夫>
|
|
| |