1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
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2026/1/4
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80歳なのに50歳並みの 脳機能、「スーパーエイジャー」 の脳が衰えない理由は? |
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80歳なのに50歳並みの脳機能、「スーパーエイジャー」の脳が衰えない理由は?(CNN) 人間の脳は加齢とともに萎縮(いしゅく)し、 記憶力に影響が出る――。
これは人生の一部だ。しかし、 「スーパーエイジャー」と呼ばれる 一握りの幸運な人たちは、 衰えに抵抗する脳を持つ。
こうした人の記憶は30年以上前と 変わらず鮮明に保たれている。
米シカゴ郊外パラタインに住む キャロル・シーグラーさんは、
スーパーエイジャーだ。
82歳のとき、 年代別の全米クロスワードパズル大会で優勝した。
本人によれば、「冗談で」参加したという。
シーグラーさんは85歳だった2022年、 「(人気クイズ番組)『ジェパディ!』の オーディションを2回受け、 ライブオーディションに招かれるほどの 成績を収めたが、 そこで新型コロナウイルス禍が起きた」と語っていた。
シーグラーさんは今も元気で、 90歳の誕生日に順調に向かっている。
そう明かすのは、 シカゴにあるノースウェスタン大学 メスラム認知神経学・アルツハイマー病研究所の タマル・ゲフェン准教授(精神医学・行動科学)だ。
![]() スーパーエイジャー、キャロル・シーグラーさんの 4年前の写真。 当時は85歳だった ゲフェン氏はノースウェスタン大学の 「スーパーエイジング・プログラム」で 研究に取り組んでいる。
このプログラムでは現在、 113人のスーパーエイジャーを対象に 調査を行っているが、 過去25年の間に80人のスーパーエイジャーから 脳組織を提供され、 いくつかの興味深い発見につながった。
CNNは先日、 ここ数十年の研究についてゲフェン氏に 話を聞いた。
ゲフェン氏はアルツハイマー病協会の学術誌 「アルツハイマーズ&ディメンシア」に 8月発表された新しい研究分析の共著者でもある。
以下のインタビューは内容を明確にする目的で、 若干編集・要約されている。
CNN:スーパーエイジャーの定義とは? 彼らの行動についてこれまでどんなことが 分かっているのでしょうか?
ゲフェン氏: ノースウェスタン大学の我々の プログラムでスーパーエイジャーと 認定されるには、 年齢が80歳以上で、 広範な認知テストを受ける必要がある。
研究に受け入れられるのは、 日常の出来事や過去の自分を思い出す 「エピソード記憶」が正常な認知能力を持つ 50〜60代と同等か、 それ以上の人に限られる。
もしかしたら自分はスーパーエイジャーでは、 と思っている人を2000人近く審査してきたが、 基準を満たす人は10%未満にとどまる。
過去25年の間に、 約300人のスーパーエイジャーを調査した。
多くの人は研究のために脳を提供してくれた。
スーパーエイジャーの重要な特徴の一つは、 非常に社交的な雰囲気の人々だということだ。
人とのつながりを大切にし、 地域社会で活躍しているケースが多い。
この点は興味深い。
孤立は認知症発症のリスク因子であり、 社会的に活発で居続けることが 予防につながると判明しているからだ。
どのスーパーエイジャーにも共通する もう一つの特徴は、
自律性や自由、独立性の感覚だ。
彼らは自分で意思決定して、 望み通りの生活を送っている。
ただ、健康的な行動という点に関しては、 スーパーエイジャーにもあらゆる タイプが存在する。
我々が研究するスーパーエイジャーの中には、 心臓病や糖尿病を抱える人、 積極的に運動しない人、 同年代と変わらない食生活を送っている人もいる。
毎晩ビールを4本飲むというスーパーエイジャーもいる。
彼は笑いながら「もしかしたら悪影響が あったかもしれないが、
それは一生分からないだろう」と話していた。
彼の行動を比較する 一卵性双生児がいるわけではないので、 98歳ではなく108歳まで生きられたかどうかは、 何とも言えない。
CNN:あなたの興味深い発見の多くは、 脳組織を提供したスーパーエイジャーの 研究から得られたものです。
スーパーエイジャーの脳の記憶中枢に関して どんなことが分かっているのでしょうか?
ゲフェン氏: 我々の研究では、注意や動機づけ、 認知的エンゲージメントを担う脳の部位、 いわゆる「帯状皮質」が スーパーエイジャーでは厚いことが示されている。 50〜60代の人と比べても分厚かった。
脳の記憶中枢である海馬を調べたところ、 スーパーエイジャーは「普通の」同年代と比べ、 タウたんぱく質のもつれが 3分の1しかないことも分かった。
タウたんぱく質の異常形成は アルツハイマー病の重要な兆候の一つだ。
アルツハイマー病では、 日常生活で注意力を維持する役割を担う 「コリン作動系」の1次ニューロンも、 タウの標的になる。
しかし、 スーパーエイジャーの脳ではそれが起きない。
つまり、 スーパーエイジャーのコリン作動系はよ り強靱(きょうじん)だとみられ、 また理由は分からないものの、 可塑(かそ)性や柔軟性も高いようだ。
この点は興味深い。
私が見るところ、 スーパーエイジャーは集中力が高いからだ。
彼らは注意深く、 熱心に耳を傾けることができる。
そうでもなければ、 ランダムな単語15個のうち13個を30分後に 思い出したりできないはず。
まるで鑿(のみ)で皮質に 単語を刻み込んでいるようだ。
タマル・ゲフェン氏。手にしているのは、 スーパーエイジャーの脳組織との 比較に用いる若い脳だ
スーパーエイジャーの脳はまた、 嗅内(きゅうない)皮質の細胞がより大きく、 健康的な点も特徴だ。
嗅内皮質は記憶と学習に不可欠な領域で、 海馬に直接接続する。
ちなみに、 嗅内皮質というのは、 アルツハイマー病で最初に侵される 脳領域の一つだ。
別の研究では、
スーパーエイジャーの嗅内皮質にある 全ての細胞層を調べ、
ニューロンの大きさを丹念に測定した。
その結果、 情報伝達で最も重要な第2層において、 スーパーエイジャーは大きく太く、 無傷で美しい、 巨大な嗅内皮質ニューロンを 持っていることが分かった。
これは驚くべき発見だった。
スーパーエイジャーの 嗅内皮質ニューロンはもっと若い人たち、
それこそ30代の若者より大きかったからだ。
ここからうかがえるのは、 構造的完全性という要素が関わっていること、 つまり建築物のように、 ニューロン自体の骨格や枠組みが より頑丈だということだ。
私たちは現在、 これらのニューロンの調査を強化しているところだ。
生化学的特徴を理解して、 特別なニューロンたらしめている 要因の特定を試みるとともに、
スーパーエイジャーの脳内にある 別のタイプのニューロンにもこうした 特徴が見られないか調べている。
アルツハイマー病の患者では これと同じニューロンがとりわけ 脆弱(ぜいじゃく)なのか、
もしそうなら、 その仕組みや理由は何なのか、 という点が疑問点になる。
CNN:スーパーエイジャーの脳が 損傷や病気、 ストレスにどう反応するかについて、 研究からどのようなことが分かっているのでしょうか?
ゲフェン氏: 今はスーパーエイジャーの 脳の炎症系を調べている。
彼らの脳の免疫細胞が病気にどう反応し、 ストレスにどう適応するかを 理解することが目標だ。
アルツハイマー病でも他の大概の 神経変性疾患でも、 炎症が一定のしきい値を超えると、 細胞が失われる主因になる。
同年代の人の脳と比べ、 スーパーエイジャーは 白質内の活性化ミクログリア (脳に常在する免疫細胞)が少ない。
白質は脳の高速道路で、 脳内の一つの部位から別の部位へ 情報を運ぶ役割を果たす。
仕組みはこうだ。
ミクログリアは脳内に何らかの抗原や病気、 通常は何か破壊的なものがあると活性化される。
しかし一部のケースでは、 ミクログリアなどの免疫細胞が 過剰に活性化して暴走し、
炎症、場合によっては損傷を 引き起こしてしまうことがある。
しかし、 スーパーエイジャーの脳では、 活性化ミクログリアが少ない。
実際、ミクログリアの水準は30代や40代、 50代の人と同程度だった。
スーパーエイジャーの脳内には 不要物や病気が少ないため、
ミクログリアが活性化する必要がないのかもしれない。
あるいは、 ミクログリアが効率的に対応して 病気や毒素の除去を行うのかもしれない。
スーパーエイジャーの脳は 可塑性と適応力が高いことから、
ミクログリアがいったん活性化して対応した後、 鎮静化することが可能なのだろう。
どれも魅力的な説だ。
もしかしたら細胞レベルで見た場合、 スーパーエイジャーの脳の免疫系は 嗅内皮質で見つかった細胞層と同様に、 強靱性や適応力が高いのかもしれない。
CNN:脳を守る適切な遺伝子を持って 生まれるかどうかは、 運次第のように聞こえます。 これは将来に向けてどのような 意味を持つのでしょうか?
ゲフェン氏: 遺伝は難しい。 単にある遺伝子を持っているかどうかだけでなく、 内部環境と外部環境がどのように作用して 遺伝子の「スイッチを入れる」か、 つまり発現に影響を与えるかが重要になる。
ある遺伝子は高発現するかもしれないし、 別の遺伝子は低発現するかもしれない。
これはパズルのエピジェネティック的な部分だ。
候補となる遺伝子のリストはすでにあり、 我々は非常に慎重に研究を始めている。
これらの遺伝子はいくつか例を挙げるだけでも、 長寿や老化、細胞修復、 認知予備能といった側面にも関わっている。
アルツハイマー病に単一の解決策が 存在しないのは明らかだ。
誰もが唯一簡単な解決策を 求めていることは分かっているが、 単純な話、 そんなものは実現しない。
予防や治療のためには、 多くのチームや専門家が協力して、 ひとりひとりに合わせた一種の 「カクテル」をつくる必要がある。
可能だとは思うが、 時間がかかるだろう。
<参考:> |
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