2025/4/14

「たった一言」で認知症とおさらば…脳が活性化する8つの早口言葉

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「たった一言」で認知症とおさらば…

脳が活性化する8つの早口言葉

 
 
 
 

日本人は

「世界一ボケやすい国民」

 
 

「最近、もの忘れがひどくなった。

スーパーで何を買えばいいか思い出せなかったり、

つい最近会った人の名前が出てこなくて、不安なんです」

 

 

これは、ある68歳の男性の嘆きだ。

 

 

年を重ねれば誰しも、もの忘れは増えるもの。

 

65歳以上の人では、

約16%に認知症の前段階「軽度認知障害」の

症状がみられるという。

 

 

 

しかも残念なことに、

日本人はアルツハイマー型認知症の

原因物質とされる「アミロイドβ」が脳に溜まりやすく、

「世界一ボケやすい国民」とも言われる。

 

 

 

言うまでもなく、ひとたび認知症になると、

改善は難しい。

 

クスリによる治療も、

症状の進行を遅らせることしかできないのだ。

 

 

だが、ここにきて認知症を防ぐために、

とりわけ重要な「体の部位」が

わかってきた。それが「口」だ。

 

 

「早口言葉」は

認知症改善に期待できる

 
 

脳機能研究の第一人者である、

東北大学教授の川島隆太氏が解説する。

 

 

「我々は長年、いわゆる

『脳トレ』を研究してきましたが、

 

世間に出回っている、

脳を鍛えるとされるパズルの多くは、

 

認知症の症状改善には効果が期待できません。

 

認知機能の低下を食い止めるためには、

『頭の回転速度を上げる』こと、

そして『記憶容量を増やす』ことが重要です。

 

 

この二つの条件を簡単に満たせるのが

『早口言葉』です。

 

口を速く動かすことは、

前頭前野や頭頂葉など、

 

認知機能にかかわる脳の部位を

大きくする効果があることが、

研究によって明らかになっています。

 

 

また、

早口言葉が特に優れているのは、

加齢によるもの忘れなどの

認知機能の低下だけでなく、

 

 

アルツハイマー型認知症の患者にも

効果があるという点です。

 

 

たくさんの方に実践してもらい、

認知機能が向上したのを確認しました」

 

 

 

Photo by gettyimages

では、早口言葉はどのようなメカニズムで、

脳をパワーアップさせてくれるのか。

 

川島氏によると、

早口言葉を言うときの

「5つのプロセス」が脳を活性化させるという。

 

 

(1)文章を目視する

(2)脳が文章を処理する

(3)すぐに音に変換し、声を発する

(4)声を自分の耳で聞く

(5)聞いた文章が脳にインプットされる

 

たかが早口言葉と侮るなかれ。

声を発するほんの数秒の間に,

脳はさまざまな情報を処理し、

フル稼働してくれるというわけだ。

 

 

 

「1日1分」を1~2週間続けるだけ

 
 

トレーニングの方法は、

いたって簡単だ。川島氏が続ける。

 

 

「まずは簡単な『早口言葉』を

一つ選んで読んでみましょう。

 

クリアできたら、

次は文字を見ないで暗唱します。

 

それも問題なく言えたら、

より長い文章、

より複雑な文章で同じことを繰り返しましょう。

 

 

ポイントは、

できるだけ大きな声で読むことです。

 

じつは、

音読は脳を最も効率的に活性化させる

方法だと言われています。

 

音読をしているときには、

大脳の70%以上もの神経細胞が活発になるのです」

 

 

さらに重要なポイントがある。

 

早口言葉である以上、なるべく速く読むことが肝心だ。

 

多少言葉に詰まったり、

間違ったりしても問題ない。

 

むしろ、「速く読もう」と

意識するだけでも効果があるという。

 

 

 

「大脳の活性度は、

読む速さで決まります。

 

早口言葉が他の脳トレと比べて

効果が高いのも、これが理由です。

 

 

また、いちばん効果が高いのは、

ギリギリ言えないくらいの

難易度の早口言葉です。

 

心理学の研究では、

人の認知能力が最も伸びやすいのは、

 

自身の能力を少し超えるくらいの負荷で

トレーニングした場合だと言われます。

 

『この文章は簡単に読める』と感じたら、

すぐにもう一段階難しい文章に

移るようにしましょう」。

 

 

<参考:>