2024/6/3
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音を聴くだけ、副作用なしで 「認知症」が予防できる… |
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音を聴くだけ、副作用なしで 「認知症」が予防できる… 最新科学が生んだ「スピーカー」 の威力
脳を活性化させる周波数
効果のうすいクスリを使うか、 もう諦めるかしかない―― そんなふうに思っていないだろうか。
じつはクスリに頼らない 「非薬物療法」で認知症を予防したり、 進行を遅らせたりすることができる 可能性は高い。
脳科学からのアプローチだ。
脳科学の世界で、 認知症予防に「革命」をもたらしたとされる ノーベル賞級の論文がある。
'19年に米マサチューセッツ工科大学(MIT) の神経科学者、 ツァイ・リーフェイらが発表したものだ。
その論文に書かれていたのは 「認知症のマウスに40Hz(1秒間に40回) の刺激を与えると、 脳のアミロイドβが減った」というもの。
毛内拡氏はこう解説する。
浮かんでいます。
外部からの衝撃を緩和し、 脳を守るという役割のほか、 血液から栄養素を脳に運び、 また脳内の老廃物を洗い流す目的もあります。
脳が40Hzのガンマ波の刺激を受けると 脳脊髄液の流れが改善され、 アミロイドβなどの老廃物をより多く 洗い流せることがわかったのです」
そんな最新研究をもとに開発された スピーカーがある。
「kikippa」だ。
話題沸騰となった商品だ。
テレビの音に1秒間に40回の振動が加わり、 40Hzの"ガンマ波サウンド"が出る。
kikippa(シオノギヘルスケアHPより) テレビにつなぐだけでいい
ピクシーダストテクノロジーズの プロジェクト担当者、 松浦泰幸氏はこう解説する。
ガンマ波サウンドを出せる、 世界初の技術を塩野義製薬と開発し、 特許も取得しています。
テレビの音を人の声と、 それ以外の背景音とに分けます。
背景音のほうにより強く40Hz変調を かけているので、 声の部分は比較的劣化せず、 日常使いしやすくなっています」
テレビを視聴するだけで認知症予防に つながるのだから、 これほど画期的なものはない。
東京都在住の山田宏美さん(68歳・仮名)は、 記事を読んで、 夫に購入したという。
物忘れが目立つようになった。
念のためと思って病院に連れて行ったところ、 軽度認知障害と診断されたのだ。
「たしかに効果があるように思います。 物忘れの回数は減りましたし、 間違えてお風呂掃除を2回やる、 といったこともなくなりました」
認知症は治療が難しく、 進行を遅らせることしかできない。
音を聞くだけでいいので、 副作用がなく、 日常使いにも適している。
今後こうした非薬物療法が認知症治療の 王道となるかもしれない。
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