2023/4/25

ストレスが原因の白髪

 
 
 

フランス革命で処刑された

マリー・アントワネットが、

処刑の前日に一夜にして白髪になったという

逸話のように、

 

「ストレスが髪を白くする」とする話が

多数伝えられていますが、

そのメカニズムは長らく不明でした。

 

アメリカのハーバード大学とブラジルの

サンパウロ大学の合同研究チームが、

マウスを使った動物実験によって、

そのメカニズムを解明しています。


 

研究チームが行った実験は、
マウスにストレスを与えて体毛への
影響を測定するというもの。
 
実験に用いられたマウスは、
注射によって痛覚を科学的に活性化させる
「苦痛」、
 
ケージを傾けられたり光のオンオフを
素早く変更されたり寝床をぬらされたりする
「心理的ストレス」、
そして1日4時間も体を固定される
「拘束」の3種類の苦痛をそれぞれ与えられました。
以下の画像の下側が実験後のマウス。
上側のストレス実験を受けなかったマウスに比べて、
体毛が白くなっていることが明らかです。

 


当初、

研究チームは「ストレスが毛の色素を産生する

細胞であるメラニン細胞(メラノサイト)に対する

免疫攻撃を引き起こす」と推定して実験を行っていました。

 

しかし、

免疫細胞を持たないマウスにおいても

実験後に体毛が白くなるケースが確認され、

この説は否定されました。

 

次に唱えられた説は、

「ストレスによって分泌が亢進されるコルチゾール

白髪に関係している」というものでしたが、

コルチゾールを持たないマウスの体毛も白くなったことから、

この説もまた否定されました。



紆余曲折の末、研究チームがたどり着いた結論は、

「ストレスを受ける際に交感神経系が放出する

ノルアドレナリンがメラニン細胞に影響を与える」ということでした。

 

毛を作り出す毛包の中には、

他の細胞を生み出す働きをする幹細胞が存在しています。

新しい毛が作られるたびに幹細胞の一部が

メラニン細胞に変化して、

新たに生み出されたメラニン細胞が

髪の色を変化させるわけです。

<ins class="adsbygoogle adsbygoogle-noablate" data-ad-format="auto" data-ad-client="ca-pub-4478613964609822" data-adsbygoogle-status="done" data-ad-status="filled">
 
 
</ins>

しかし、
交感神経系に対する神経伝達を阻害する働きを持つ
グアネチジンをマウスに投与すると、
通常ならば体毛が白くなる「苦痛」実験の後も
マウスの体毛の色がそのままであることが判明。
 
研究チームはこの結果から、
ノルアドレナリンが白髪の原因であることを
突き止めたとしています。
 
また、ノルアドレナリンを皮膚に注射するという
追試験によって、
注射部位の周囲の毛が白くなることも確認したとのこと。


研究チームによると、
ノルアドレナリンが毛包に流れ込むと
膨大な数の幹細胞がメラニン細胞に変換されます。
 
この過程で生み出された過剰なメラニン細胞は、
毛包から遊離した直後に崩壊を始めるとのこと。
 
メラニン細胞に転じる幹細胞は減ることはあっても
増えることはないため、
 
以上のようにメラニン細胞を「浪費」した後は、
毛包では新たにメラニン細胞を作るための幹細胞が枯渇し、
それ以降に生えてくる毛は白くなります。

 

 



動物が恐怖などのストレスを受けると、

闘争・逃走反応という一連の反応が生じます。

 

この反応が生じると、

注意と衝動性に対する感度を増進し、

心拍数を上げて脂肪細胞から

エネルギーを放出させる働きを持つ

ノルアドレナリンが産生されるとのこと。

 

マウスと人間のメラニン細胞の生成反応や

交感神経系は似通っていることから、

 

人間においてもストレスと白髪は

ノルアドレナリンで関連付けられているというのが

研究チームの主張です。

また、

加齢に伴う白髪も幹細胞の枯渇が

原因だと研究チームは推測しています。



今回の研究結果を受けて、

本研究を主導したYa-Chieh Hsu氏は

「幹細胞の損失が老化にどのような影響を与えるかを

理解する道に新たな光を投げかけると

信じています」とコメント。

 

また、

バージニア大学でストレスと

体毛変色の関係を研究している

クリストファー・デップマン氏は、

「体毛が白変した個体は、

その群において通常よりも高い

社会的地位を占めています」と指摘し、

「白髪は多くの場合年齢に関連しているため

白髪ならば経験が多く、

リーダーシップを持ち、

信頼できると思われる傾向があります。

 

今回の研究は、

白髪の動物は他の個体よりも

『より大きいストレスを経験した』ということを意味するもので、

そのストレスの経験が社会的地位を

高めてくれる可能性があります」とコメントしています。

 
 
 

<参考:>





1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、


あなたなら出来ます応援しています

Happy & Smile by サロンディレクターKai

 

ホームページ

http://happy-smile.p-kit.com

 

フェイスブック

https://m.facebook.com/happyandsmilehairsalon