2025/4/2

ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ガムから有害物質が体内に

取り込まれている...

研究者が警鐘

【最新研究】

 

 
 
ガム

 

 

 

<カリフォルニア大学

ロサンゼルス校(UCLA)の

研究チームによる

「意外な研究結果」とは?>

 
 

ガムを1個噛むだけで、

数百から数千個のマイクロプラスチックが

唾液の中に放出され、

 

そのまま飲み込まれる可能性がある──。

 

カリフォルニア大学

ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが

警鐘を鳴らしている。

 

 

ポリマーを主成分とするガムが、

どれほどのマイクロプラスチックを

放出しているかについて実験調査が行なわれた。

 

 
 

マイクロプラスチック(5ミリ以下の微細な

プラスチック粒子)や

ナノプラスチック(0.001ミリ以下)は

広く拡散し、

 

私たちが口にする食品にも含まれている。

 

 

これらの粒子は脳、腎臓、肝臓、胎盤、

精巣などのさまざまな臓器で発見されており、

 

ヒトは1年間に数万個のマイクロプラスチックを

摂取している可能性について

研究者が指摘している。

 

 

動物実験では細胞への

悪影響が示唆されているが、

ヒトにどの程度のリスクがあるのかは

現時点では不明だ。

 

 

本論文の筆頭筆者である

サンジャイ・モハンティ(Sanjay Mohanty)

教授は次のように語る。

 

 

「人体への影響はまだ分かっていませんが、

日常的にプラスチックに

さらされていることは確かです」

 

 

モハンティ教授らは、

市販されている10種類のガム

(天然ガム5種類と合成ガム5種類)の

実験を行なった。

 

 

天然ガムはチクルや樹液のような

植物由来のポリマーで作られた

ゴムでつくられ、

 

合成ガムは石油由来の

合成ポリマーを使用している。

 

 

 

まず、

それぞれのガムを1人の被験者が

4分間噛み、

唾液のサンプルを30秒ごとに採取し、

最後にきれいな水で口をすすぐ。

 

実験は各メーカーのガムで7回繰り返された。

 

2つ目の実験では、

それぞれのガムからマイクロプラスチックが

放出される速度を測定するため、

 

20分間噛む間に唾液サンプルを

繰り返し採取し、個別に分析を行なった。

 

 

フーリエ変換赤外分光法

(Fourier-transform infrared spectroscopy)

という技術を使って化学組成を調べながら、

 

粒子を赤く染めて顕微鏡で数え、

各サンプルに含まれる

マイクロプラスチック粒子の数を測定

(少なくとも20マイクロメートル幅の

マイクロプラスチック粒子しか

特定できなかったという実験の限界もあった)。

 

 

本研究の分析の結果、

1グラムのガムから平均100個、

最大で600個のマイクロプラスチックが

放出されていることが判明した。

 

 

一般的なガム1粒の重さは約6グラムのため、

最大で3000個ものマイクロプラスチックが

口の中に放出される可能性がある。

 

また、日常的にガムを噛む習慣がある人は、

食品や飲料を通じて摂取する

マイクロプラスチックの量がさらに

増える可能性もある。

 

 

本研究の共同執筆者で、

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で

生物工学を専門としている

リサ・ロウ氏は次のように驚きを語る。

 

 

「合成ガムの方がマイクロプラスチックの

放出量が多いと予想していましたが、

天然ガムとほぼ同量でした」

 

 

研究チームによると、

どちらのガムにもポリエチレン

(PE、ビニール袋に使用)やポリプロピレン

(PP、食品包装などに使用)といった

ポリオレフィン(polypropylene)系の

プラスチックが含まれていた。

 

 

マイクロプラスチックの大部分は

噛み始めの2分間で放出され、

 

8分後には94%に達することが判明。

 

これは唾液の酵素ではなく、

咀嚼による物理的な力が主な

要因と考えられている。

 

 

この結果を踏まえ、

ガムを噛むのであれば一度に

複数個を噛むのではなく、

 

1個のガムを長く噛む方が

マイクロプラスチックの摂取量を

抑えられる可能性があるとロウ氏は述べる。

 

 

研究チームはまた、

ガムの廃棄による環境負荷にも言及している。

 

 

「ガムから唾液中に放出されるプラスチックは、

ガム自体が含むプラスチックの

ほんの一部に過ぎません。

 

噛み終えたガムを適切に処分せずに捨てると、

さらに多くのプラスチックが環境中に

流出する恐れがあります」と

モハンティ教授が指摘する。

 

 

本研究の詳細な結果は、

サンディエゴで開催される

メリカ化学会(American Chemical Society:ACS)

春季学会で発表される予定だ。

 

 

一方、オーストラリアの化学者で、

ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)の

オリバー・ジョーンズ(Oliver Jones)教授は

影響を疑問視し、

 

次のように述べる。

 

「腸の内壁は厚く、

体内の調整機能も働くため、

 

飲み込んだマイクロプラスチックは

そのまま体外へ排出されるでしょう

 

 

 

<参考:>