2024/11/7

医学で証明された「湯船に浸かる」健康効果。正しい入り方で、鬱や要介護リスクを軽減

 
 
 
 
 
 
 

医学で証明された

「湯船に浸かる」健康効果。

正しい入り方で、

鬱や要介護リスクを軽減

 

 

 

 

もやもや、疲労、不眠。心と体の不調をリセット 
 
効果は温泉以上「自宅入浴」を極める 
 
 
 
第1回 元気が出ない、よく眠れない。
 
 
今、“疲れ”という名の不調を感じているなら、
 
毎日の入浴法を見直すタイミングです。
 
 
 
日本人にとって、
 
当たり前のように身近にある
 
お風呂ですが少しのこつさえ心得れば、
 
 
心身の健康状態、
 
そして未来の健康寿命まで、
 
 
私たちが思うよりはるかに
 
よい影響をもたらしてくれます。
 
 
 
お風呂の専門家が伝授する
 
「医学的に正しい入浴法」で
 
健康と幸せを手に入れましょう。
 

 

 

“頑張らない入浴”が健康を増進。]

「40度で10分、全身浴」が正解です

 
 
 
 
「自宅入浴」を極める

 

 

要介護リスクが減り、

幸福度が上がる効果も

 
 
「毎日の入浴こそ、
 
家庭画報世代が実践できる最も優れた健康法」
 
と断言するのは、
 
 
 
25年以上、
 
お風呂や温泉について
 
医学的研究を重ねてきた早坂信哉先生。
 


あまりに身近な生活習慣のため、
 
長年健康効果が知られていなかった入浴。
 
 
 
 
早坂先生の研究チームによる調査では、
 
毎日湯船に浸かることの効果として、
 
「睡眠の質が向上する」「幸福度が上がる」、
 
それにより「3年後、
 
要介護状態になるリスクが29パーセント減少する」
 
といったことが明らかになっています。
 
 

 

医学のエビデンスに基づく

「入浴」がもたらす健康効果

 
 
鬱のリスクを軽減

週7回お風呂に入っている人は、
 
週0~6回入っている人と比べて、
 
6年後の鬱発症のリスクが24パーセント低い。
 



幸福度が高くなる

毎日お風呂に入っている人は、
 
毎日入っていない人と比べて、
 
幸せを感じている人が10パーセント多い。
 


健康寿命を延ばす

毎日お風呂に入っている人は、
 
週0~2回しか入っていない人と比べて、
 
要介護認定を受けるリスクが約3割減る。
 


免疫機能が上がる?

入浴の温熱作用によって、
 
免疫細胞の活性化や体をストレスから守る
 
 
たんぱく質HSP(ヒートショックプロテイン)が
 
産生されることがわかっており、
 
免疫機能アップに期待が寄せられる。
 


成人病を予防する

ほとんど毎日お風呂に入っている人は、
 
週0~2回の人と比べて、
 
心筋梗塞や心臓突然死を
 
起こすリスクが35パーセント低い。
 
 
脳卒中を発症するリスクは26パーセント低く、
 
なかでも脳出血は46パーセント低い。
 
 
 
 
 
 現代医学が示す入浴の一番の効果は、
 
温熱作用です。
 
「体が温まると血管が拡張し、
 
心臓から送り出される血液が
 
全身を巡るようになります。
 
 
血液が酸素や栄養分、免疫物質など、
 
体に必要なものをすみずみまで運び、
 
 
一方で疲労物質、老化物質などの
 
不要なものを回収する働きが高まり、
 
 
新陳代謝が活発に。これが入浴で体がすっきりし、
 
疲れが取れる理由です」。
 
 


重力から解放されるリラックス効果、
 
よい睡眠への導入効果も、
 
更年期世代の不調の軽減に役立ちます。
 
 
「お風呂が自律神経を整えるスイッチになるので、
 
副交感神経を優位にし、
 
体をさらなる疲労回復モードへと促します」。
 
 

毎日湯船に浸かる習慣こそ、

最高の健康法

 
 
ステイホームの時間が増えて以降、
 
ゆっくりお風呂に入るようになった方も
 
多いのではないでしょうか。
 
 
「香りの入浴剤で癒やされたり、
 
女性はバスタイムを活用するのが上手ですが、
 
 
『医学的に正しい入り方』でなければ効果は半減し、
 
時には体に負担をかけてしまうこともある」と早坂先生。
 


「『40度のお湯に10分、半身浴ではなく、
 
肩まで浸かる全身浴』が正解です。
 
 
熱いお湯を我慢したり、
 
長時間入る必要はなく、
 
むしろ“頑張らない入浴”こそが心身の健康を引き出します。
 
大事なのは、毎日湯船に浸かること。
 
 
なぜ40度なのか、
 
なぜ半身浴はあまり意味がないのか、
 
具体的な入浴法とともに次回からご説明します」。

 

 

<参考:>