何気なく繰り返している日常の動作が、
実は体のバランスに大きな影響を
与えていることを知っている?
ここではヘルスコーチのAYUMIさんが、
自身の経験を通じて、
右足から左足へと一歩を踏み出す足を
変えたきっかけと変化について、
教えてくれた。
右足を使い続けた日々
右利きの私は、
何をするにも自然と右足から
動き始めていました。
歩き出すとき、椅子に座るとき、
どんな行動も右足が先です。
また、体を回旋させるときも、
いつも右側から動いていました。
これまで、そんな日常に違和感を
覚えたことはありませんでした。
歩き出すときも、
特に何も考えず、
まるで自動操縦のように右足を
前に出していたのです。
ところがある日、
ジムでふと鏡に映った自分の姿を見たとき、
右の骨盤が下がり、
体が右に傾いていることに気づきました。
運動をする際は、
左右バランスを意識しているつもりだったのに、
どうしてこんなに左右差があるのかと
疑問に思ったのです。
それが、
私にとって大きな気づきの始まりでした。
信号待ち後の一歩を
左足から始めることに変えた
体の左右のアンバランスに
疑問を抱いていたある日、
信号待ちの時にふと気づきました。
青信号に変わり、
いつものように右足で一歩を
踏み出そうとした瞬間です。
「私は何年間、
最初の一歩をずっと右足から
踏み出してきたんだろう?」と。
その時、上げかけた右足をおろし、
試しに左足から歩き始めてみました。
すると、体全体に異様な違和感が走りました。
記憶をたどってみても、
左足から一歩を踏み出した
経験が思い出せません。
それどころか、
おそらく生まれて初めての
ことだったのかもしれません。
体が新しい動作に慣れていなかったため、
左足からの一歩はぎこちなく感じ、
何とも不思議な気持ちで横断歩道を
渡り切ったのを覚えています。
そしてちょうど30歳になったその日、
私は決心しました。
「これまで30年間、
右足を使い続けてきたのだから、
これからの30年間は
左足を使ってみよう!」と。
横断歩道を渡るとき、
左足スタートに
変えてみた最初の驚き
まず、横断歩道を渡るときには
左足からスタートすることを心に決めました。
特に信号待ちの際には、
自分に
「よし、信号が変わったら左足を出すぞ」
と意識的に言い聞かせていました。
そしていざ、信号が青に変わり、
渡ろうとしたその瞬間!
あれほど左足を使うと
決めていたにもかかわらず、
なんと「勝手に」右足が先に出てしまい、
つまづいてしまったのです!笑
次の挑戦では、
「今度こそ左足から……」と
意気込んでいました。
しかし、
信号が変わり渡ろうとした瞬間、
また右足が最初に動いてしまい、
慌てて左足を動かそうとした結果、
信号待ちの場所で数秒ジタバタする羽目に。
そして、結局また半分つまづきながら
横断歩道を渡り切りました。
この経験を通じて、
長年の反復的な動作がいかに体に
深く染み付いているかを
痛感させられた瞬間でした。
2週間後、
左足スタートを続けた結果
慣れない動きに違和感を感じながらも、
「次こそは左足で」と意識し続け、
2週間が経った頃、
信号待ちでスタートを切るときには
自然に左足が動くようになっていました。
それだけでなく、
日常生活の中で無意識に体の左側を
使うようになっていたことに気づきました。
例えば、エレベーターの扉が開いて
一歩を踏み出すときや、
階段を上るとき、
鞄を持つときにも左手や左足を
使うようになっていたのです。
体全体をバランス良く使えるようになり、
これまで右ばかりに頼っていた動作が
自然と左右均等に行えるようになっていきました。
特に振り向くときなど、
右にばかり回旋していた動きが、
自然と右にも左にもスムーズに
回せるようになっていたことに気づきました。
そうして日々過ごしているうちに、
ふと鏡に映った自分の姿に変化を感じました。
体がどちらか一方に傾いているのではなく、
全体が中立に保たれ、
調和が取れている感覚があったのです。
姿勢も以前より良くなり、
見た目にもバランスが整ってきたように感じました!
体の機能を正しく
使い続けるためには、
右と左の筋肉をバランスよく
使うことが大切です
いつも使っていない側の
筋肉を意識的に使う
日常生活の基本動作を、
普段使っていない方の筋肉で
行うことを意識します。
例えば、
いつも右手で鞄を持ったり、
右足で歩き始める場合は、
左手で鞄を持ち、
左足で歩き出すように心がけましょう。
このように左右の筋肉を
均等に使うことが重要です。
荷物は両手で持つ
複数の荷物を持つ場合は、
右手と左手の両方でバランスよく
持つようにします。
たとえ片方の荷物が軽い場合でも、
両手で持つことで体が片側に傾くのを防ぎ、
バランスを保つことができます。
左右均等に
ストレッチを行う
柔軟性のある体の部分や慣れている
動きに頼ってしまいがちですが、
あえて体のかたい部分や苦手な
動きを取り入れたストレッチを
行うことが大切です。
同じ部分ばかり使っていると、
その部位に負担がかかり、
痛みが生じやすくなります。
また、
反対側に余計な負担がかかることもあります。
しかし、
苦手な動きでもストレッチを続けることで、
体は徐々に柔軟性を取り戻し、
可動域も広がっていきます。
バランスを取り戻すために、
試す価値あり!
日常の同じ動作の繰り返しや筋肉の不均衡、
姿勢の悪さは、
筋肉のバランスを崩しやすくします。
筋肉のバランスが崩れると、
可動域が狭まり、
体の柔軟性が失われやすくなります。
そして、
これが体の痛みや見た目のアンバランスに
つながることもあります。
しかし、
日常の簡単な動作を改善するだけで、
バランスを取り戻すことは可能です。
私も、左足から歩き出すことを意識し続け、
今もその習慣を続けています。
あなたも今日から違う足で
最初の一歩を踏み出して、
体のバランスを取り戻す
一歩を踏み出してみませんか?