2024/10/8

自律神経を整える 「筋膜プリプリ体操」が耳を守る

 
 
 
 
 
 
 
 
 
自律神経を整える
 
「筋膜プリプリ体操」が耳を守る
 
 
(耳鳴り・難聴解消メソッド)

 

 

「耳鳴り・難聴」の原因の多くは

過度なストレスによる自律神経の乱れです。

 

ではそれを解消する方法はあるのでしょうか?

 

 

自分で簡単にできて

効果的なメソッドについて、

耳鼻咽喉科医で医学博士の

石井正則先生に伺いました。

 

 

自律神経に関するツボが

集まる耳をねじって刺激

 
 

40歳を過ぎた頃から

自覚することが増えてくる「耳鳴り・難聴」。

 

その多くの原因は、

ストレス過多による自律神経の乱れです。

 

 

自律神経を整える方法としては、

ウォーキングなどの有酸素運動が有効です。

 

それ以外におすすめなのが、

石井先生が考案した

筋膜プリプリ体操の耳ねじり。

 

略して筋プリ・耳ねじりです。

 

 

「耳のまわりには、

自律神経に関係するツボ※1が集まっています。

 

さらに、

耳介軟骨筋膜側頭筋膜

後頭下筋膜などの筋膜※2が

集まっている場所でもあります。

 

耳をひねって引っ張ることで、

自律神経を効果的に刺激することができます。

 

 

 

※1 東洋医学の概念では、

全身には経絡が張り巡らされていて、

そこを生命エネルギーである

「気」が流れているとされています。

 

その経絡が合流したり分岐したりする点を

「経穴(けいけつ)」といい、

これをツボと呼んでいます。

 

※2 筋膜は筋肉、骨、関節、内臓器官、

血管、神経などを包み込む、

タンパク質の繊維でできた

伸縮性のある薄い膜です。

 

筋膜が健康なら、筋肉や関節、

臓器の動きがよくなり、

交感神経と副交感神経の

スイッチの切り替えがスムーズになります。

 

 

私がかつて、

東日本大震災の被災地に

ボランティアで訪れたときに、

この体操を紹介しました。

 

すると、

ひと通りの動きを行ったあとは、

1時間以上も、

耳だけでなく体全体が

温かくなったという人もいました」

 

これなら手軽なので、

何かにストレスを感じたとき、

手軽に実践できます。

 

 

【筋プリ・耳ねじり

 
 

耳の上部をねじって引っ張ることで、

自律神経を刺激するエクササイズです。

 

これは耳の不調を自覚している人も、

特に感じていない人にもおすすめです。

 

 

1 耳の上部をつまむ

 

 

難聴 筋膜プリプリ体操  両耳をつまむ

 

 

両手で両方の耳の上部を、

親指と人差し指でつまみます。

 

このとき、

親指は耳の後ろ側、

人差し指は第1関節あたりの横の

面を使うのがポイントです。

 

 

 

2 耳を後ろにねじる

 

 

難聴 筋膜プリプリ体操 耳をねじる

 

 

耳の上部を斜め上に引っ張りながら、

後ろに倒すように手のひらを返して耳をねじります。

 

※イラストでは左耳だけ描いていますが、

実際には左右の耳同時に行います(以下同)。

 

 

3 横に引っ張る

 

 

 

難聴 筋膜プリプリ体操  耳ねじり イラスト

 

 

耳をねじりながら横に引っ張って5秒キープします。

ひじを外に大きく広げるような要領です。

 

 

 

4 後ろに引っ張る

 

 

 

難聴 筋膜プリプリ体操 耳ねじり 後ろに引く

 

 

続いて、

胸を広げるようにしてひじを後ろへ引き、

耳を後ろに引っ張って5秒キープ。

 

 

5 下に引っ張る

 

 

 

難聴 筋膜プリプリ体操 耳ねじり 下に引く イラスト

 

 

ひじを下げて、

耳を下に引っ張って5秒キープします。

 

ポイントは手先で引っ張るのではなく、

耳をつまんだ手の位置を変えずに、

ひじを横、後ろ、下に引く力で優しく行うことです。

 

慣れてきたら、

耳の中間部と下部(耳たぶ)を

それぞれつまんで、

耳の3カ所を同様に行います。

 

 

 

「これにより、耳から首まわりの血流もアップして、

全身がポカポカしてくると思います。

 

自律神経も整って、

耳の健康を守るのに役立ちます」

 

 

 

[教えていただいた方】

石井正則
石井正則さん
耳鼻咽喉科医・医学博士
 
 
 
 
<参考: 井正則さん> 
 
耳鼻咽喉科医・医学博士