2024/9/11

実はあらゆる物体は「光速」で時空を移動している、では時間を旅するタイムトラベルは可能なのか?

 
 
 
 
 
 

実はあらゆる物体は「光速」で

時空を移動している、

では時間を旅するタイムトラベルは

可能なのか?

 
 
 

多くのSF作品にはタイムトラベルをする

技術や装置が登場しますが、

 

飛行機や電車で物理的に移動する旅行とは異なり、

目には見えない時間を旅する

タイムトラベルはなかなか想像できません。

 

 

まばゆい光や、

トンネルのようなCG映像でごまかされがちな

タイムトラベルについてわかりやすい

アニメーションで解説した動画を、

教育系YouTubeチャンネルの

Kurzgesagtが公開しています。

 

 



We Traveled Back in Time. Now Physicists Are Angry. - YouTube

 

 

この世界は、

3つの空間次元と1つの時間次元が一緒になった

4次元の「時空」でできていると考えられています。

 

 

 

 

Kurzgesagtによると、

実は宇宙に存在するあらゆるものは

時空間を光の速さで移動しているとのこと。

 

 

 

 

というのも、空間を移動する速度と、

時間を移動する速度の合計は

常に光速になるからです。

 

 

 

 

もし空間の中で静止している人がいれば、

その人は時間の中を光速で

移動していることになります。

 

 

 

 

 

逆に空間の中を光速で移動する物体があれば、

その物体の時間が経過するスピードはゼロ、

つまり時間が停止しています。

 

 

 

 

そのような物体は実在します。

フォトン、つまり光子です。

 

 

 

 

光子は時間の経過を一切経験しないので、

ある人が太陽の光を見る時、

 

光子からすると太陽の表面を出発した直後に

その人の目に飛び込んでいることになります。

 

 

 

 

もっとも、

この話は世界中の物理学者を

カンカンに怒らせるような

概念的な例え話であり、

 

さまざまな法則や限界を無視しているので、

実際にはもっと込み入った話になります。

 

 

 

 

例えば、地球や太陽系は宇宙を猛スピードで

動いているので、

たとえ地球上でじっとしていても空間に対して

静止することはできません。

 

 

同様に、光子の基準系を定義すること、

つまり光子から何かを見ることもできません。

 

 

 

 

 

こうした詳細をひとまず省いて

時間旅行について考えると、

奇妙なことが起きます。

 

 

 

 

 

仮に、スクーターに乗っているときに

バスに追い抜かれたとします。

 

 

 

 

 

スクーターとバスとでは移動速度が違うので、

時間のスピードもわずかに違ってきます。

 

 

 

 

 

空間を速く移動すると時間は遅くなるので、

バスに乗っている人の時間は少し遅く見えます。

 

 

 

 

 

手っ取り早くその効果を見るため、

双子の片方をロケットに乗せて

宇宙に旅立たせてみます。

 

 

 

 

 

ロケットは猛スピードで空間を移動するので、

地球上より時間が遅くなります。

 

 

 

 

 

 

地球に帰還した宇宙飛行士が

生き別れの兄弟と再会すると、

相手は年寄りになっているはずです。

 

この例え話は双子のパラドックスと呼ばれています。

 

 

 

 

 


十分な速度を持つロケットを使えば、

好きなだけ未来に行くことが可能なので、

技術的には宇宙の最期に何が起きるのかを

その目で見ることもできます。

 

 

つまり、

このロケットで未来への

タイムトラベルができるわけです。

 

 

 

 

 

 

未来に旅する方法はもうひとつあります。

 

大質量の物体は時空を曲げるので、

近くに居ると時間の進みが遅くなります。

 

 

地球ではその効果は微弱なので、

地上では宇宙のかなたに比べて

0.00000007%時間が遅くなるだけです。

 

 

 

 

 

 

 

すさまじい重力を持つブラックホールなら話は別で、

事象の地平面に近づくと時間の進み方は

みるみる遅くなります。

 

 

 

 

 

 

ブラックホールのそばを飛ぶロケットの

パイロットを外から観測すると、

ほとんど時間が止まっているように見えます。

 

 

 

 

 

 

とはいえ、

本人が感じる時間の進み方は変わりません。

 

 

 

 

 

地球に帰ったときにはじめて、

パイロットは自分がタイムトラベルを

したことに気がつきます。

 

 

 

 

 

 

 

ふたつの方法で未来には行けるとして、

では「過去にはどうやったら行けるのか?」

について考えると、

 

タキオンという仮想的な超光速粒子が必要になります。

 

 

 

 

 

光速で動く光子の時間は停止しますが、

光を超えた速度で移動するタキオンは

時間をさかのぼることになります。

 

 

 

 

 

これを利用すれば、自分の先祖に会ったり、

過去の過ちを防いだり、宝くじに当選したり、

恐竜に会ったりできます。

 

これこそ真のタイムトラベルと言えます。

 

 

 

 

 

 

 

残念ながら、

相対性理論は光より遅かったものが

光より速くなることを固く禁じています。

 

 

速く移動するにはそれだけエネルギーが必要ですが、

光速に達するには無限のエネルギーが必要になるため、

 

たとえ宇宙全体のエネルギーをかき集めても、

砂粒ひとつ光速にすることはできないからです。

 

 

 

 

 

 

また、タキオンが存在するという

証拠も一切見つかっておらず、

ほとんどの科学者はタキオンは

実在しないと考えています。

 

 

 

 

 

つまり、過去へのタイムトラベルは

逆立ちしても不可能だということになります。

 

 

 

 

 

 

最後にKurzgesagtは

「過去に行けないのは悲しいことではありますが、

 

人にとって最も重要なのは今この瞬間であり、

そして未来は人の手で作り上げることができます。

 

幸いにも、

未来を作るのは過去を変えるより

はるかに簡単ですので、

 

正しい知識と問題解決能力があれば、

どんな障害や試練が待ち受けていても

きっと大丈夫でしょう」とまとめました。

 

 

 

 
 

 

<参考:>