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2024年 9月 2日発行
歴史の人

安倍晴明


最近は呪術がテーマのマンガ、アニメが人気ですが、

その漫画で呪術が栄えていたのは平安時代という

設定があるようです。


平安時代には呪術=不思議な力を用いて

奇跡を起こしたと言われる陰陽師という

人たちがいたようです。



正確には陰陽師とは朝廷において陰陽道という

占術を行う官職です。


数々の映画や物語で有名な安倍晴明は、

平安時代に生きて陰陽道を成立させた一人です。



今回は安倍晴明ををご紹介します。



「安倍晴明の出生」



安倍晴明の出生年代や出生地については

文献によって異なり、

一部では伝説的な要素もあるため、

確定的なものは不明です。


阿倍野(現在の大阪府大阪市阿倍野区)に

住む阿部保名という人物が、

白狐を助けたところ、

そのキツネが「葛乃葉」と名乗る女性に変身。


その葛乃葉と安倍保名が結婚し、生まれたのが

安倍晴明だという言い伝えもあるそうです。



この神秘的な言い伝えだと大阪出身

という事になりますが、

言い伝えが神秘すぎて現実のことかどうか

分からないですね。



「名前について」



安倍晴明は ”あべのせいめい” という読め方が

広く知れ渡った読み方ですが、

”はるあき” ”はれあきら”という呼ばれ方もあるとか。



また一部の古文書では「阿倍野宿禰清明」と

記載されるようです。


宿禰とは古代日本における称号の一つで

武人や行政官を表す称号として使われていたようです。



8世紀には天武天皇が制定した「八色の姓」という

八つの姓に選ばれています。


八つには順位があって、

宿禰は真人朝臣に次ぐ3番目の順位の姓だったそうです。



「陰陽道を学ぶ」



晴明の幼少期については確かな記録はありませんが、

幼い頃から人には見えない鬼を見たり、

鳥と会話できたりと不思議な力を見せていたとか。


成長した晴明は「大学寮」(貴族の弟子の学校)

に入学し、天文、暦、などを使用する陰陽を

学び始めます。


この時に陰陽師「加茂忠行」・「賀茂保憲」

親子から学んでいます。


この時代の賀茂氏は陰陽道における

最高の家系でした。

晴明はこの二人から指導され、

陰陽道の全ての奥義を習得しました。

後に賀茂氏と阿部氏は陰陽道の2大宗家となります。




「陰陽師として」



天文得業生(陰陽道の一分野を学ぶ、
      特に成績が優秀な学生)


となった晴明は40歳で村上天皇に

占いを命じられています。


出世は遅れていたようですが占いの才能は

貴族社会で認められていたようです。

マンガや物語に登場する陰陽師は

呪術を使って妖怪の類と戦ったりしますが、

実際は朝廷で重要な決断が必要な時に

中国伝来の「陰陽五行説」で天体観測や

暦を使って、

決断結果を占うことが仕事でした。

占いの時に用いる「式盤」によって、

陰陽師は式神を自由に使役することが

できると思われていたので

「呪術を使って戦う」というイメージが

できていったのかもしれません。


また記録により諸説ありますが、

960年(天徳4年)に発生した内裏火災で

焼損した霊剣の鋳造に携わった功労で

翌年には陰陽師に任じられました。


977年(貞元年)に陰陽道の師でもある

賀茂保憲が死去すると、

晴明は頭角を現し始めました。


この頃、

晴明の二人の息子も天文博士(天文道の教官)や

陰陽助(陰陽寮の統括責任者補佐)に任じられるなど

清明共々、安倍氏は加賀氏に並ぶほどの

陰陽道の名家になっていきました。



「安倍晴明の末裔」



安倍晴明の系譜上の末裔とされている家柄は

安倍氏嫡流の土御門家と、

その分家の庶流倉橋家があります。


「嫡流」とは氏族の本家を継承する家筋のことです。


「庶流」とは本家より分かれた家柄のことをいいます。


土御門家、倉橋家共に明治以降は子爵となり、

子孫が現存するそうです。


ただし安倍晴明の男系血脈は断絶しており、

現在の土御門家・倉橋家当主はいずれも

養子相続を繰り返した結果、

女系を経ることで存続しているそうです。



「安倍晴明の没年」



晴明は1005年(寛弘2年)に死亡したと

言われています。

死因は未だ謎のままです。

後世の陰陽師が晴明にあやかろうと信仰したため、

建立した晴明塚という塚が今でも

日本各地に残っています。





<参考:>




1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、




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